結婚後の働き方・家族観の変化から考える、これからの採用と職場づくり

マイナビは2026年1月2
2027年3月卒業予定の大学生・大学院生および
20~50代の正規社員を対象とした
「結婚観・子どもに対する意識調査」の結果
を発表しました。

本調査は、結婚や子どもに関する価値観を通じて
若年層を中心としたライフスタイル意識の変化を示す内容となっており、
採用・人材定着を考える企業にとっても示唆の多い結果といえます。

調査結果の概要

結婚後は「共働き」を希望する学生が7割超

学生に対し、結婚後の仕事について尋ねたところ
共働きを希望する割合は70.9%(前年比1.2ポイント減)でした。

男女別では以下の結果となっています。

  • 男子学生:68.1%
  • 女子学生:74.3%

特に男子学生の共働き希望割合は
調査開始以来、過去最高となっています。

これは
「結婚=どちらかが専業」という前提が薄れ
男女ともに働き続けることを前提にライフプランを描く層が増えている
ことを示唆しています。

「結婚しない」という選択肢を肯定的に捉える割合も増加

一方で、結婚そのものに対する考え方にも変化が見られます。

「結婚せず、自分の収入のみで生活するのが望ましい」と回答した割合は、

  • 男子学生:10.8%
  • 女子学生:14.5%

となっており、
女子学生では調査開始以来、過去最高を更新しました。

世代別にみてみると
20代の19.4%、30代の31.8%が「結婚したくない」と回答し
年代別の差は12.4ptとなりました。

男女別でみると、20代では女性(16.0%)と比べて
男性(22.1%)の方が「結婚したくない」割合が高かったが
30代では男性(31.3%)より女性(33.0%)の方が高い結果になりました。

結婚の有無を含め
個人の選択を重視する価値観が
より広く受け入れられてきていることがうかがえます。

子育てについての考え

学生の子育てに関する考えを聞いたところ
最も多かった回答は前年同様「育児休業を取って子育てしたい」(58.9%)となり
将来の子育てに前向きな姿勢が引き続き高い結果となりました。

男女別でみると、「育児休業を取って子育てしたい」と答えた男子学生が60.1%となり
調査開始以降初めて女子学生(57.3%)を上回りました。
将来の育児参加への意欲が男性にも広がっていることがうかがえます。

若年層正社員では「子どもを望まない」割合も一定数存在

子どもがいない20・30代の正社員に
「子どもが欲しいか」を尋ねたところ

  • 20代:32.7%
  • 30代:43.0%

が「欲しくない」と回答しました。

家庭形成に対する考え方も一様ではなく
年齢やライフステージによって多様な意識が存在していることが分かります。

採用・人財サポートの視点から見た示唆

今回の調査結果から読み取れるのは
結婚・出産に対する価値観が「多様化・個別化」しているという点です。

企業として重要なのは
特定のライフスタイルを前提とした制度や運用ではなく

  • 働き方の選択肢があること
  • 将来の変化にも対応できる柔軟性があること
  • 個人の事情に過度に踏み込まない職場風土

を整えていくことだと考えられます。

企業側に求められる現実的な対応

採用や定着の観点では、次のような取組が検討されます。

  • 勤務時間・働き方の柔軟性(時間単位休暇、テレワーク等)
  • 育児・介護に限らず、ライフイベント全般を想定した制度設計
  • 「結婚・出産ありき」のキャリアモデルからの脱却
  • 面接・採用時におけるプライベートへの過度な質問の抑制

これらは
特定の層だけを優遇するためではなく
長期的に人材を確保・定着させるための基盤整備といえます。

まとめ ― 多様な価値観を前提にした人材戦略へ

結婚や子どもに対する意識は
個人の価値観や環境によって大きく異なります。

企業側に求められているのは
その選択に優劣をつけることではなく
多様な価値観が共存できる職場環境をどう整えるかという視点です。

採用・制度設計・運用のバランスを取りながら
企業と働く人の双方にとって無理のない仕組みづくりを支援していくことが重要になります。

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