キャリアに消極的な若手が増加中! 中小企業に必要な“評価と育成”の仕組み

スーツを着た男女

名古屋の中小企業においても、採用難・人材定着の課題は深刻です。
そんな中、パーソルイノベーションが発表した「静かな退職」と副業に関する調査は
経営に直結する重要な示唆を与えています。

「静かな退職」とは?

「静かな退職」とは、昇進やキャリアアップを目指さず
最低限の仕事だけをこなす働き方を指します。
調査では、実に7割以上の社員が「共感する」と回答しました。

なかでも、新卒入社後3~5年未満の勤続層では
実に89.5%が「共感する」と回答しています。

共感の背景

  • ワークライフバランスを重視したい(45.3%)
  • 昇進・昇格に関心がない(33.6%)
  • 過度な業務負担や長時間労働に疲弊(27.6%)
  • キャリアの将来性が見えない(25.8%)
  • 副業や自己実現に注力したい(23.4%)

中小企業でも「頑張れば昇進」という従来の価値観が通用しにくくなっていることが分かります。

実際に実践した人の声

「静かな退職」を取り入れた人の声は、プラスとマイナスが半々で、おもしろいです。

  • プラス面:健康改善(32.3%)、ワークライフバランス改善(28.9%)
  • マイナス面:キャリア機会の減少(22.1%)、満足度低下(18.3%)、将来不安の増加(14.0%)

つまり、社員の「静かな退職」は一時的な安らぎを得る反面
長期的にはモチベーション低下や離職につながるリスクもあるのです。

空いた時間を「副業」へ

「静かな退職」によって空いた時間を、副業などに活用している人は全体の64.3%に上っています。

副業や社外活動を通じて本業に対する気持ちに変化があったかを尋ねたところ
「本業への期待は変わらないが、気持ちにゆとりが生まれた」(53.6%)が最多となり
続いて「やりがいを再認識し、本業へのモチベーションが上がった」(20.5%)という声も見られました。

「静かな退職」は、モチベーション低下や離職率の増加につながりますが
副業を通じて、自己のやりたいことを追求する手段でもあるようです。

名古屋の中小企業への示唆

  1. キャリア支援の仕組みを整える
    若手社員に「将来像が描ける」キャリア研修や面談を行うことで
    モチベーション低下を防げます。
  2. 副業との付き合い方を考える
    副業を頭ごなしに禁止するのではなく
    「スキル向上」や「地域活動」といった前向きな副業は本業にも還元される可能性があります。
  3. 評価制度の見直し
    「努力が正当に評価されない」と感じる社員が2割を超えています。
    評価基準の透明化や成果とプロセスの両面での評価が必要です。

まとめ

「静かな退職」は一過性の流行ではなく、働く価値観の変化を示すキーワードです。
名古屋の中小企業にとっては、優秀な人材の流出を防ぐために
社員一人ひとりの働き方やキャリア志向を理解することが重要になってきます。

多様性の時代ですから、本業をほどほどに、副業に力をいれるという生き方もありだと思います。

しかし、特に明確な目標があるわけではなく、「一生懸命にやってもどうせ」という意識で
キャリアアップの道から外れる若者が増えるのは心配です。

人材確保が難しい時代だからこそ
「辞めない仕組みづくり」や「副業との健全な両立支援」は
中小企業の大きな差別化ポイントとなるでしょう。

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